「往生したなら、また復活させればいいじゃない!」の精神で、起動しなくなったeX-BOARDの調査を開始。
しかし、I/Oボード、Mainボード、電源ユニットなど各部を調べてみても、特におかしいところは無い感じで八方ふさがり状態…。
そこでふとMainボードを眺めていると、そういえばコレってまんまPCのマザーボードを使っているんだよなぁ~ということを思い出す。
このeX-BOARDは、アルカナハート2とのモデルなので2008年製。
今から12年前といえばリチウム電池も切れているんじゃね?ってことで、早速新品の電池に交換。
で、普通のPCはBIOSが初期状態だと電源ボタンを押さないと起動しないわけで…そこで「ソレだー!」と気づく。
EPIA-LN(https://www.viatech.com/ja/support-ja/eol/epia-ln-eol/)のユーザーマニュアルを見ながら、「F_PANEL」のPW_BN(Pin6)とGND(Pin8)をショートさせると…キター!
とりあえず画面にはリチウム電池交換によるCMOSエラーが表示されたので、BIOS設定画面へ…。
設定画面から、印加したら自動起動する項目を探すと、「AC Loss Auto restart」がOffになっているのを確認。
これだと毎回PW_BNをショートさせないと起動しないため、Off → Onへ変更。
一度、ACアダプタを抜き、再度差し込むと…ソフトのデータをロードし始めましたよ!
なるほど、eX-BOARDはリチウム電池が切れると、BIOS設定が初期化されて起動しなくなるのね…。
ってなわけで、無事eX-BOARDも甦り嬉しさもひとしおなため、夕食の後にこの勢いで[E]ボタンの拡張改造も施してしまうことにします。
あと、最後に備忘録として「eX-BOARD」リチウム電池交換後の復旧方法をまとめておくことに…。
これで10数年後にまたリチウム電池が切れても安心だね!
さて、[E]ボタンの拡張ですが、今回は付属の拡張ボタンコネクタケーブルは使用しない方針です。
なので、I/Oボード側の拡張コネクタとJAMMAコネクタを結線して対応することにします。
ちなみに拡張コネクタのピン配列ですが、左から1P[E]、1P[F]、GND、2P[E]、2P[F]、GNDといった感じ。
eX-BOARDには6ボタンのゲームは無いため、実質JAMMA部品面(25)とPin1、JAMMAハンダ面(d)とPin4を結線するだけで済みます。
合わせて中間アダプタのJAMMA部品面(25)とJAMMAハンダ面(d)に、強キックボタンを割り当てます。
これで作業は完了…もう眠いので動作確認は明日することにして今日は終了!
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「eX-BOARD」リチウム電池交換後の復旧方法
eX-BOARDはMainボード上のリチウム電池で自動起動情報が保持されているため、リチウム電池が消耗するとACアダプタを挿入しても不起動となる。
そのためI/Oボード上のLEDも点灯しない状態となり、一見すると故障したようにも見える。
今回、試行錯誤した結果その復旧方法が判明したため、以下に手順を記す。
1.リチウム電池交換
(1)I/Oボード上の各配線を抜き、ビスを外し、I/Oボードを取り外す。
(2)Mainボード上の電池ソケットの爪をずらしながら、リチウム電池を引き抜く。
(3)電池ソケット横のCMOSピンでクリアを行う。
※ユーザーマニュアル P.23参照
(4)新しいリチウム電池を挿入する。
2.BIOS設定
(1)USB端子にUSBキーボードを挿入する。
(2)Mainボードから出ているVGAケーブルでモニタを接続する。
(3)ACアダプタを接続する。
(4)Mainボード上「F_PANEL」のPW_BN(Pin6)とGND(Pin8)をショートする。
※ユーザーマニュアル P.18参照
(5)起動を開始するがエラーとなる。
(6)キーボードの[Del]キーを押下し、BIOS設定画面へ入る。
(7)パスワードを要求されるので、パスワード:"onestar7"を入力する。
(8)"Load Optimized Defaults"を選択する。
※ユーザーマニュアル P.31参照
(9)"Save & Exit Setup"を選択する。
【F_PANELピンアサイン】
1・・2
3・・4
5・・6 [PW_BN]
7・・8 [GND]
9・・10 [RST_SW]
11・・12 [GND]
13・・14
15 ・16
3.最終処理
(1)OSが起動してWindows XP特有の背景色が表示されたら、ACアダプタを抜く。
(2)USBキーボードを抜く。
(3)モニタを外す。
(4)I/Oボードを戻し、ビス止めをし、各配線を結線する。
(5)ソフトカートリッジを挿入する。
(6)VGA出力端子にモニタを接続する。
(7)ACアダプタを接続する。
(8)ゲームが起動するのを確認する。
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PS.
こういうことが起こると、現在市場で出回ってるエラーブザーがならない不起動状態なeX-BOARDのジャンク品は、案外みなリチウム電池切れの可能性もあるかもしれませんな…。
そして、こういう試行錯誤が楽しめるのも、中古ゲーム基板の醍醐味ですよねぇ~。
数日でソフト合わせて8万円が粗大ゴミになるかもしれないという緊張感が、ホントたまりません。